普茶料理について

「普茶料理」と言う名前を初めて耳にされる方も多いかと思います。

一言でいうと、普茶料理は隠元禅師を初めとした黄檗宗の中国僧が日本に伝えた精進料理と言うことになります。

精進料理を大きくわけると、高野・永平寺・大徳寺・黄檗の四つに分けることができます。
このうち、大徳寺は茶懐石料理へと発展し、高野・永平寺は純粋な和式精進料理、黄檗は中国風精進料理へと、それぞれ特色を持って現在に至っています。

普茶料理の名前の由来については、あまねく衆に茶を供すると言う意味を示すところから生まれた言葉です。
簡単に言うと、普く多勢の人にお茶を差し上げるという意味です。

お寺での行事について協議や打ち合わせの時に、茶礼といって皆で茶を飲みお茶でもって礼を尽くすということです。
法要や行事が終わると再び茶礼があり、そのあとに労をねぎらう為に謝茶といって食事がだされます。

この食事が黄檗では普茶料理であり、佛前に供えられた四季折々の野菜を下げてすぐに調理し、上下の区別なく和気あいあいのうちにいただくのが普茶料理本来の姿とされています。

普茶料理は中国人僧がもたらした料理ですから、調理法も当然その影響をうけています。
その最大の特徴は、植物油を巧みに使う点にあります。

料理にはいくつかの決まりがありまして、魚、鳥等の肉は使わないし、ダシをとるにも鰹節や煮干は使わずに昆布、椎茸、かんぴょう等を使います。
植物性食品であってもニンニクやニラなど精のつく食べ物は使いません。

作る上で特に大切なのは季節感、五法、五味、五色です。

五法とは、生、煮る、焼く、揚げる、蒸す。の調理法のこと。
五味は塩、甘、酸、辛、苦の五つの味のこと。
五色は赤、青、黄、白、黒の色です。
見た目が鮮やかなのはその為です。

食材を余すところなく使いきるのも普茶料理の大切な心の一つ。

【雲片】は、野菜の切り端を炒めてあんかけにする調理法です。
材料を一つも無駄にせず、こまやかな心で食事を作り、出されたほうはそれを感謝の気持ちとともにいただく。
そしてこれが仏道の修行で、実は私たちの日常生活にそのままあてはまることなのです。

Trance media GP